転職後のトラブルを回避するためには、入社前に働き方や仕事内容について詳しく知ることが大切です。しかし「どのような質問をすればいいのかわからない」「聞きたいことはあるが、失礼にならないか不安」という方も多いでしょう。

そこで、この記事では転職者が入社前に聞いておくべきこと12選を紹介します。質問時に注意すべきことや入社後のミスマッチを避ける方法も解説するので、転職を控えている方はぜひ最後までご覧ください。

転職者が入社前(面接時)に聞いておくべきこと7選

転職者が面接時に聞いておくべきことは、以下の7つです。

  • 業務内容
  • 勤務地・転勤の有無
  • 就業時間
  • 給与・ボーナス
  • 残業時間・残業代
  • 福利厚生
  • 人事評価制度

業務内容

求人票や採用ページに大まかな仕事内容が記載されていますが、仕事の流れや役割について書かれていないことも多いです。そのため、具体的な業務範囲や担当するプロジェクト、求められるスキルなどについて質問しておきましょう。

業務内容を明確にすることで、入社後のミスマッチを防げるだけでなく、自分の経験や強みを的確に伝えられるようになります。また、どの程度の裁量が与えられるのか、期待される成果は何かを確認することで、業務全体のイメージをより正確に掴めるでしょう。

勤務地・転勤の有無

企業によっては全国に事業所を構えており、勤務地が複数ある場合もあります。転職後の生活プランを立てやすくするためにも、面接の際に勤務地を確認しておきましょう

また、会社によっては「転職の可能性あり」と記載がある場合でも、詳細が書かれていないこともあります。そのため、実際の転勤頻度や時期、転勤の候補地なども確認しておくのがおすすめです。

就業時間

求人情報には標準的な就業時間が記載されていますが、部署や業務内容によって異なる場合があります。そのため、具体的な始業・終業時間や休憩時間について確認しておきましょう。

もし、フレックスタイム制や裁量労働制が採用されている場合は、その適用条件や運用実態に尋ねるのもおすすめです。たとえば「コアタイムがあるのか」「実際にどれくらい自由度があるのか」といった質問をすることで、自分の働き方に合っているかを判断できます。

給与・ボーナス

給与やボーナスは働く上でのモチベーションに直結するため、入社前に詳細を把握しておく必要があります。具体的には、基本給の金額や成果報酬の有無、ボーナスの支給回数などについて質問しておくことが重要です。

これらを事前に確認しておくことで、転職後に「思っていたより給与が少なかった」といったギャップを防ぎ、将来の計画も立てやすくなります。

残業時間・残業代

求人情報に残業時間の目安が記載されていても、配属される部署の残業時間について確認しておきましょう。たとえば「普段は何時ごろまで仕事をされていますか?」や「繁忙期の残業時間はどれくらいですか?」と質問することで、リアルな勤務状況を把握できます。

あわせて、残業代の支給条件や計算方法についても確認しておくと安心です。また、企業によってはみなし残業制(固定残業制)を採用しており、基本給にあらかじめ一定時間分の残業代が含まれている場合があります。

この場合、みなし残業時間が何時間に設定されているのか、その時間を超えた際に追加で残業代が支給されるかどうかも確認しておきましょう。

福利厚生

福利厚生には「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類があります。法定福利厚生には健康保険や厚生年金保険、雇用保険などが含まれており、法律で企業に提供が義務付けられています。

そのため、通常は法定福利厚生を確認する必要はありません。しかし、個人経営の企業やスタートアップでは一部の保険に未加入の場合があるため、事前に確認しておくと安心です

一方、法定外福利厚生には住宅手当や通勤手当、育児休暇などが含まれます。これらは企業ごとに内容が大きく異なるため、どのような手当や補助があるかを確認しておくことが大切です。

人事評価制度

人事評価制度は従業員の業績や能力を評価し、それに基づいて報酬や昇進を決定する仕組みです。この制度は入社後の満足度やモチベーションに影響を与え、キャリア形成にも直結するため、面接時に詳細を確認することが重要です。

具体的には、目標設定の方法やフィードバックの頻度、評価結果がどのように報酬や昇進に反映されるかなどを尋ねましょう。

転職者が入社前(内定承諾時)に聞いておくべきこと5選

転職者が内定承諾時に聞いておくべきことは、次の5つです。

  • 入社までに必要な書類
  • 入社までにやるべきこと
  • 入社当日のスケジュール
  • 入社後の研修内容
  • 緊急連絡先・対応窓口

入社までに必要な書類

入社時には、扶養控除申告書や健康保険被扶養者異動届などの提出が必要になります。これに加えて、企業によっては卒業証明書や成績証明書、資格証明書などの提出を求められることもあります。

書類によっては用意に時間がかかるため、内定承諾時に提出書類や期限、提出方法について確認しておきましょう。

入社までにやるべきこと

企業によっては、入社後すぐに業務を開始できるように、課題を課すことがあります。具体的には、資格取得や業務で使用するメールアカウントの作成、ソフトウェアの登録などを求められます。

また、入社前にオンライン研修やグループワークが実施される場合もあるため、事前課題や入社前イベントの有無を確認しておくことが大切です。

入社当日のスケジュール

入社初日は事務手続きやオリエンテーション、配属先での挨拶など、取り組むことが多いです。そのため、当日に余裕を持って対応するためにも、初日のスケジュールや集合場所、持参すべき書類や物品などを確認しておきましょう。

また、昼食の有無や終了予定時刻なども確認しておくことで、当日の流れを具体的にイメージできます。

入社後の研修内容

多くの企業では、入社後に新しい業務や職場環境に慣れるための研修が行われますが、その内容や期間は会社ごとに大きく異なります。たとえば、数日程度の研修で基本的な業務を覚える場合もあれば、数ヶ月にわたる体系的な研修が用意されている場合もあります。

入社後のギャップを減らすためにも、研修期間や形式、配属後のOJTの有無などについても確認しておきましょう。

緊急連絡先・対応窓口

入社前に予期せぬトラブルや急な事情が発生する可能性があるため、どこに連絡すべきかを把握しておくと安心です。たとえば、入社初日に体調不良や交通機関の遅延など、やむを得ない理由で遅刻や欠席をする場合があります。

この際、連絡すべき窓口を事前に確認しておけばスムーズに対応できます。また、入社前に提出書類や課題に関して疑問が生じた場合でも、問い合わせ先がわかっていれば迅速に解決することが可能です。

入社前の質問で注意すべきこと

面接官や採用担当者に質問する際は、次の3点に注意しましょう。

  • 事前によく調べる
  • 質問・回答をメモに残す
  • ネガティブな言葉遣いを避ける

事前によく調べる

事前に調べればすぐにわかることを尋ねてしまうと、準備不足だと判断され、印象が悪くなる可能性があります。これを避けるためにも、事前に求人情報や採用ページなどを確認し、企業概要や福利厚生などの基本情報を把握しておきましょう

また、企業理念や事業内容、最近の動向についても目を通しておくと、具体的かつ適切な質問ができるようになります。たとえば「御社の◯◯事業に関心がありますが、入社後の研修でこの分野を学ぶ機会はありますか?」といった質問をすると、事前に調査していることが伝わり、ポジティブな印象を与えられます。

質問・回答をメモに残す

面接官や採用担当者から聞いたことを記録しておくことで、後で確認でき、入社後のトラブルを防げます。たとえば、給与や福利厚生について具体的な条件を尋ねた場合、口頭で伝えられた内容を正確に記録しておくことで、記憶違いや誤解を避けられます

また、採用担当者からの回答だけでなく、自分がどのような質問をしたかも記録しておくのがおすすめです。これにより、同じことを繰り返し質問するミスを防ぎ、準備不足と思われる心配がなくなります。

ネガティブな言葉遣いを避ける

疑問を解決するために質問することは大切ですが、質問の仕方によっては面接官に悪い印象を与えてしまいます。たとえば「残業は多いんですよね?」や「上司が厳しいと聞いたのですが」といった表現は、ネガティブな印象を与えやすいです。

このような質問は、会社の制度や雰囲気を確認する意図だとしても、コミュニケーション能力が低いと捉えられるリスクがあります。代わりに「繁忙期はいつ頃でしょうか」や「社員間のコミュニケーションを活発にするために、どのような取り組みをされていますか?」といった表現にすると、前向きな姿勢を伝えられます。

言葉遣いは入社後の人間関係にも影響するため、質問する際は慎重に言葉を選びましょう

入社後のミスマッチを避ける方法

入社後のミスマッチを避けるためには、次の3つを実践することが重要です。

  • 職場見学やOB・OG訪問を行う
  • 転職フェアで担当者と話す
  • 転職エージェントを活用する

職場見学やOB・OG訪問を行う

職場見学を通じて、職場環境や雰囲気を自分の目で確認することで、求人情報や面接だけではわからない職場の実態を把握できます。これにより、職場の雰囲気が自分に合いそうか、従業員と円滑にコミュニケーションを取れそうかを確認することが可能です。

また、OB・OG訪問では実際にその企業で働いている社員から、現場の状況について直接話を伺えます。仕事のやりがいや大変だったことを具体的に聞くことで、自分がその職場で無理なく働けるかを見極められます

選考中であっても、多くの企業は職場見学やOB・OG訪問を受け入れてくれるため、タイミングを見て相談してみましょう。

転職フェアで担当者と話す

転職フェアに参加すると、企業の採用担当者と直接話せます。面接とは違い、カジュアルな雰囲気の中で企業の価値観や文化を知れるため、自分に合う会社かどうかを判断する参考になります

また、転職フェアでは複数の企業を比較できるため、それぞれの企業の特徴を整理し、自分に合う企業を見つけやすいです。弊社が開催する「転職フェア」では、東海地方の企業が集結し、幅広い業界・職種を効率よく比較できます。

さらに、出展企業の中には社内見学や社員座談会を実施しているところも多いため、安心して働ける職場を探したい方はぜひ参加してみてください。

転職エージェントを活用する

転職エージェントは各企業の雰囲気や社員の働き方に関する情報を持っているため、キャリアプランに合った職場を提案してくれます。さらに、エージェントを通じて企業に質問をすることで、給与や福利厚生など、直接聞きにくい内容もスムーズに確認することが可能です。

そのため、効率よく転職活動を進めたい方は、積極的に転職エージェントを利用してみましょう。東海地方に特化した弊社の「転職エージェント」では、キャリアプランに沿った求人紹介や面接日時の調節など、選考全般のサポートを行なっています。

職務履歴書の添削や退職に伴う手続きに関するアドバイスもしているので、愛知・岐阜・三重で転職を考えている方はぜひご活用ください。

まとめ

この記事では、転職者が入社前に聞いておくべきこと12選や質問時の注意点、入社後のミスマッチを避ける方法について解説しました。事前に必要な情報を確認することで、入社後のギャップを減らし、安心して働けるようになります。

また、事前に調べたりメモを残したりすることで、的確な質問ができ、採用担当者に良い印象を与えられます。そのため、転職活動を成功させたい方は、この記事を参考にしながら必要な質問を整理してみましょう。

入社後のミスマッチを避けるためには、転職フェアや転職エージェントを活用することが重要です。弊社が開催する東海地方に特化した「転職フェア」では、幅広い業界・職種の企業が集結するため、効率よく自分に合った会社を見つけられます。さらに、愛知・岐阜・三重に特化した「転職エージェント」では、キャリアアドバイザーと一緒にキャリアプランを設計し、方向性に合った求人を紹介してもらえます。どちらのサービスも無料で利用できるので、東海地方で転職活動を進めている方はぜひ活用してみてください。